トップページへ − 国会活動記録詳細 −
<<戻る
・2010年02月03日  第174回通常国会代表質問 政府4演説に対する代表質問

○議長(江田五月君) 鈴木陽悦君。
〔鈴木陽悦君登壇、拍手〕

○鈴木陽悦君
 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本の鈴木陽悦です。ただいま議題となりました平成二十二年度予算、いのちを守る予算について、会派を代表して質問いたします。
 私は、秋田県を選挙区にして、今から六年前に初めて本院に議席を得ることができました。秋田県は、国民の皆さん御存じのように、あきたこまちで知られる米どころでありますが、人口減少と高齢化が進み、高齢化率は今では三〇%近くにも上り過疎化が進んでいる、これが現状であります。それだけに、私は当選以来、秋田の声の集配人を自称して、地方の切実な声を国政に届け、地域の活性化を生涯の課題に据え、政治活動に取り組んできております。
 平成十九年に民主党・新緑風会の会派に所属し、去年、民主党に入党いたしました。古くて新しいメンバーではありますが、今回このように代表質問の機会をいただきまして、誠に光栄です。会派の皆様に改めて御礼申し上げます。

 さて、日本の民主主義の歴史の中でも画期的だと言える政権交代が去年夏の選挙によって実現いたしました。それから五か月、鳩山内閣が誕生してからわずか四か月半、この短期間で編成されたのがただいま議題となりました予算案であります。
 鳩山内閣が高々と掲げられたコンクリートから人へ、この政治目標に沿って、予算案の中身は政権交代があってこそ初めて可能になったと言える内容であふれております。例えば、自民党政権時代には逆立ちをしてもできなかった、官僚やいわゆる族議員に全く依存せずに予算を組んだ点であります。そのことは、公共事業費を前年比一八・三%、約一兆三千億円削減して五兆七千七百億円とし、逆に社会保障費を九・八%増の二十七兆二千六百億円とした予算配分に象徴されております。

 鳩山総理は、いのちを守る予算、人間のための政治への転換を強調されました。その結果が、公共事業を減らして社会保障に手厚い予算となったわけであります。民主党が初めて組んだ予算案の特色は、自民党時代のような法人や企業を通じた間接支援ではなく、家計に直接支援するやり方に転換させたことに尽きると思います。
 ほかにも、言わば政権交代の効用と言える予算措置が幾つもとられました。陣頭で指揮された鳩山総理は、予算編成後の記者会見で、財政規律を守るぎりぎりの線を確保することができた、今までのようなばらまき予算ではないと力強く断言、私も全く同感であります。
 そこで、改めて鳩山総理に、今回の予算案の出来栄えを総括的に評価していただくとともに、どこがポイントなのか具体的にお示しをいただきたいと思います。

 私は、地域の活性化を実現していくためには、政府が常に自治体の意向を勘案し、真摯に対応することが不可欠だと考えます。その意味で、民主党政権の地域主権を大事にしていこうとする姿勢、一丁目一番地の位置付けに心強くしております。
 今回の予算案では、地方自治体の自主財源となる地方交付税が一兆一千億円増加し、十六兆九千億円計上されました。十一年ぶりの増加であり、特に地方財政計画の目玉として約一兆円を地域活性化・雇用等臨時特例費に充てて地方の単独事業の財源としました。これは鳩山政権の地域主権に懸ける意欲を表したものであり、高く評価いたします。秋田県のように財政難の市町村を多く抱える地方自治体は、有効な財源として活用することを期待しています。

 そこで、鳩山総理と原口総務大臣にそれぞれ、今後、地域主権の実現に向けてどのような取組を行うか、そのための財源の手当てをどうする考えなのか伺います。
 次に、地域活性化についてお尋ねいたします。
 我が国の景気は、このところ全体として持ち直しの動きがあると言われますが、地方は依然として厳しい状況にあります。地方の疲弊は今に始まったことではなく、長らく構造的な問題とされてきました。大都市への人口集中が進む一方で、地方の中心市街地はシャッター通りと化すなど、深刻な状況に陥っております。
 これまで地域活性化に向けた様々な施策が行われてきました。私も経済産業委員会の一員として、例えば中小企業地域資源活用促進法、農商工連携促進法、地域商店街活性化法など、新しい事業の創出や商店街の活性化に向けた取組を進めてきました。

 しかしながら、せっかくの施策も地方の隅々まで周知されておらず、一定の効果はあるものの、残念ながら地域経済が活性化するという状態には至っておりません。まさに、菅大臣が述べられたプラン・ドゥー・チェック・アクションが求められます。私は、今こそ地方に元気を取り戻す地域経済の起爆剤となるような新しい産業を育成する必要があると考えます。
 昨年十二月、鳩山内閣は新成長戦略、輝きのある日本へを閣議決定しました。我が国の明るい未来を予感させる新たな成長戦略を短期間のうちにまとめ上げたわけでありまして、大いに評価するものであります。

 新成長戦略では、六つの戦略分野についての基本方針が示されています。その中でも私は、観光・地域資源、環境・エネルギー、医療・介護・健康の三つの分野に注目しています。これらの分野は地方にとって身近なテーマでありまして、かつ比較的取り組みやすいものであるため、これら戦略分野の産業を重点的に育成することにより地域経済の活性化につながるものと確信しております。
 例えば、観光産業の育成を新成長戦略では、アジアを中心に訪日外国人を二〇二〇年初めまでに二千五百万人、将来的には三千万人まで伸ばすという目標を掲げていますが、観光立国を推進するに当たっては観光資源の連携が必要だと考えます。

 地方には、自然、文化遺産など四季折々、多様で豊かな観光資源が存在しています。一つ一つの観光資源を整備し、観光客を増加させ、地方における需要を喚起する取組のみならず、各地域の観光資源を有機的に連携させることにより、更に大きな観光資源として発展させることができると考えられます。そして、特産物など豊かな地域資源も満ちあふれ、発展の可能性を秘めていますが、まだまだ十分に活用されていないのが現状です。

 こうした地方の強みである地域資源を生かして、地方が自らの知恵と工夫で立ち上がり、自立できるような仕組みを構築する必要があります。地産地消という活動がありますが、私は、農林水産物を始め多様な地域資源、観光資源を地域が生かす、生まれると書く、もう一つの地産地生活動に結び付けていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 地域の伝統的食文化を維持、継承し、地域への愛着につなげ、地域経済の活性化を図ることも重要です。
 そこで、鳩山総理に伺います。今後、地方の活力を向上させ、地方から日本を元気にするために、新成長戦略の基本方針に沿って、新政権ならではの抜本的な地域活性化策をどのように具体化していくのでしょうか、伺います。

 そして、直嶋経済産業大臣には、成長戦略を通じ、どのように地域経済の活性化に向けて取り組んでいかれるおつもりか、具体的な方策や将来のビジョンについて伺います。
 地域経済を支える中小企業から、急場をしのぐための金融対策も有り難いが、仕事がないのがきついといった声をよく耳にします。こうした中小企業の声に政府としてどのようにこたえていくのか、地域で厳しい状況にあえぐ方々の心に響くメッセージをお願いいたします。
 夢と希望と安心、これを実感できる社会を構築する、特に地方において実感できるよう、新成長戦略に沿った取組を着実に推進していただきたいと思います。私も全力で取り組んでまいることを、誠に勝手ですが、この場をお借りして決意表明させていただきます。

 さて、地方においては道路網の整備が生活路線の充実を図る上でも不可欠だと思います。識者の中には、費用対効果の高い施策の一つとして、昨日、全国三十七路線、五十の社会実験路線を発表しましたが、高速道路の無料化を挙げる方がいます。流通面などで巨大な経済効果が見込めるとの理由からであります。例えば秋田県の場合、高速道路は三十四キロが未整備となっており、それが点在しているため道路網、いわゆるネットワークとはなっておらず、流通面での効果は疑問です。

 今回の予算案では、道路予算は二五・一%減少し一兆二千四百六十四億円にとどまり、原則として国直轄・補助事業とも新規建設が取りやめられました。国土交通省が高速道路予算として六千億円を要求しましたが、財務省は費用が過大過ぎるとしてばっさりと削減して、一千億円に大幅減額しました。地方自治体の立場からすれば誠に残念でありますが、大局的に考え抜かれた上での措置であろうと思います。
 前原国土交通大臣、高速道路政策の今後をどう考えていらっしゃるのか、地方の期待と財源手当てをどのように折り合いを付けていかれるのか、見解を伺います。

   〔議長退席、副議長着席〕
 さて、マニフェストの中でパーフェクトに実現したのが農家への戸別所得補償制度の導入でした。私が米どころの秋田の出身だから強調するわけではありませんが、農業はいつの時代でも国政の基本に位置付けられるべきだと考えます。しかし、これまでは猫の目農政とやゆされ、農家に犠牲を強いる政策が押し付けられてきました。
 民主党がマニフェストで農政の一大転換策として打ち出した農家への戸別所得補償制度は、農家の皆さんを直接支援しようというもので、大きな期待が寄せられています。予算案の中では満額回答され、農林水産省の要求どおり五千六百十八億円が計上されました。

 平成二十二年度は、米を対象に全国一律で戸別所得補償が実施されることになりました。これは、国が定める生産数量目標に従う販売農家に対し、十アール当たり一万五千円を生産コストと販売価格の差額に当たる定額部分として支払うものです。豊作などで米価が大きく下落した場合、定額部分に変動部分を上乗せして赤字を補償することにしています。

 ところで、我が秋田県では、生産数量目標の市町村配分をめぐり国と県の間で行き違いが起こりました。生産調整、いわゆる減反が未達成の三つの市と村、大潟村、能代市、潟上市、ここに県が独自にペナルティー、いわゆる配分格差を科して三分の一だけ解消する方針を決めたのに対しまして、国が待ったを掛けて既定方針どおりに全量解消にし、その分を他の市町村に割り振ったからであります。秋田県は、秋田を戸別所得補償の対象外にして交付金を下ろさないと国から示唆されたことを踏まえて渋々折れたというのが実情であります。

 そこで、赤松農林水産大臣にお尋ねします。
 戸別所得補償制度を今後も安定的に定着させることを願う立場から是非確認をしておきたいのですが、地方の減反の実情をどのようにお考えになったのか。地方の現場では、配分の数量を決めるのは自治業務なのに国が介入したのはおかしいとの批判とか、これまで減反に協力してきた農家と非協力の農家を同一に扱う配分格差の一気の解消は納得できないといった不満の声が上がったのをどう見ているでしょうか、率直な見解を伺います。
 同時に、土地改良費の削減について伺います。
 この事業は、自給率アップのための農地活用の基盤となる業務であり、担い手育成や耕作放棄地の防止に不可欠の事業です。今回の削減は、農業経営計画に変更を余儀なくさせ、農業県にとって痛手と言えるものであります。当然、非効率な事業は見直した上で激変緩和の措置をとるお考えはないのか、今後の対応を伺います。
 さらに、自給率向上のため、今後どのような方策を考えているのかも併せてお聞かせください。

 次に、少子高齢化対策について伺います。
 我が国の少子高齢化は先進国の中でも極めて急速に進んでおり、私の郷土秋田県の場合、全国でもトップクラスの高齢化率であるのは冒頭で紹介したとおりです。例えば、六十五歳以上の高齢者だけの世帯数は、去年七月現在で全世帯数の二割強に当たる約八万九千世帯あり、そのうち独り暮らしの世帯数は約四万七千世帯という実態であります。
 予算案で高齢者対策として目立つのは、食事サービスや介護関連の施設について高齢者向けの賃貸住宅の整備を支援する制度を創設した程度で、ほかは厚生労働省の予算の中に組み込まれております。
 対照的に、将来の担い手となる子供向けの施策は充実しました。とりわけ選挙公約の最大の目玉とされた子ども手当の創設は、中学卒業までの子供一人当たり月額二万六千円を一律に支給するものです。予算編成の過程では、支給に際し所得制限を付けるかどうかで議論になりましたが、当初の方針どおりに家計を支援する意味を込めて制限なしに落ち着きました。私は、この結果を高く評価いたします。

 そこで、鳩山総理に伺います。
 少子高齢化対策では、今後どのような方面に力を入れていくのでしょうか。また、今後の取組についても見解を伺います。
 一方、高校の授業料無償化については、私立高校の生徒の倍額支給基準が引き下げられたのを除けば、ほぼ公約どおりに実現しました。社会全体で教育を支えるとの理念に基づく教育投資は次代を担う人材の育成につながり、今後とも充実させていくべきだと考えます。今後の教育支援の在り方についての考えを併せて伺います。
 さて、予算案から浮かび上がるのは、我が国の財政が極めて厳しい局面に立たされているということであります。そのことは、新規の国債発行額が六十一年ぶりに税収を上回る事態に陥ったこと、国と地方の長期債務残高が九百兆円に迫り、国内総生産の二倍近くになろうとしているといった数字が雄弁に物語っております。まさに日本は世界で例を見ない借金大国になっており、将来を担う孫子に赤字のツケ回しをしようとしているわけで危機的な状況と言えます。

 マスコミでは、こうした我が国の財政状態を個人の家計に例えて、月給(税収)は四十八万円しかないのに、生活費(一般歳出)は六十八万円に膨らんだ。ローンの返済(国債費)が二十六万円と重くのしかかり、実家への仕送り(地方交付税など)、これも二十二万円も掛かるし、へそくり(特別会計などからの収入)を十二万円取り崩した。それでも足りず、新たな借金(新規国債)を月給以上の五十六万円つくってしまった。このため、積年の借金は年収五百七十六万円の十七年分に当たる九千八百万円に膨らんだと表現しております。鳩山総理、借金漬けの状態をいかにして脱却するのか、処方せんをお持ちなのかどうか、御見解をお述べください。

 最後に、今、鳩山内閣は三つのK、すなわち経済、基地、金の問題に直面しておりまして、うまく打開できなければ政権の危機になるとの見方を各マスコミがしております。具体的には、鳩山総理と小沢幹事長の政治と金をめぐる問題を始め、沖縄普天間基地移設問題、デフレ不況の克服と景気回復のための経済政策であります。
 私たち民主党は、内閣と党が一丸となってこれらに取り組むべきであることは言うまでもありません。国民の皆さんの熱い期待に支えられてせっかく成し遂げた政権交代を失敗させるわけにはいかないからであります。政権交代をしてよかったと国民に実感してもらう責務があるからです。確かに前途は多難ですが、日本丸のかじ取りの重責を果たしていく決意のほどを最後に鳩山総理に伺います。

 私は、かつて政治家を目指したとき、農家のお年寄りから次のような話をされました。昔はみんな田んぼにはだしで入ったもんだ、そうすれば素足を通じて田んぼが、そろそろ水を張ってもいいよ、そろそろ苗を植えてもいいよと教えてくれる、長靴を履いていたんじゃ、そんな肌感覚が分からない、土との対話は肌なんだと教えてくれました。
 これこそが、鳩山政権の目指す、肌感覚の分かる国民のための政治ではありませんか。疲弊した地方という毛細血管にまで血液を循環させる政権でなくてはなりません。改革には様々なハードルが待ち構えていますが、国民の皆さんとの肌感覚を共有しながら前進してまいりましょう。私も、微力でございますが、地に足をしっかりと付けて共に前進してまいります決意を述べて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)

   〔内閣総理大臣鳩山由紀夫君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君)

 鈴木陽悦議員から、秋田の声の集配人というお立場からお人柄のにじみ出る御質問をいただきました。一つ一つお答えを申し上げたいと思います。
 まず、二十二年度予算に関する御質問でございますが、確かに私どもには族議員というものがおりませんので、平成二十二年度予算におきましては予算の全面的な組替えが政治主導で行うことができた、そのように思っておりまして、めり張りを付ける予算案をつくらせていただいたと。一つは、公共事業費、先ほどもお話がありましたが、一八・三%減とする一方で、社会保障関係費は九・八%増、また文教科学振興費は五・二%増と、大変これは今までの政権では決してあり得なかったようなめり張りの付いた予算ができたと、そのように考えております。

 また一方では、税収が大変に落ち込んでいるという厳しい財政事情の中で、子ども手当などのマニフェストにかかわる政策に関しては、必要な財源三兆円は国債発行によらないでつくり上げたということでございまして、事業仕分など歳出の削減などを行って確保したことでございまして、このような大変大胆な見直し、めり張りの付いた予算ができたということは、国民の皆さんのおかげで政権交代ができたそのおかげだと、改めて感謝を申し上げたいと思います。

 地域主権についての御質問でございますが、地域主権の実現はこの内閣の一丁目一番地だと、重ねて申し上げたいと思っております。すなわち、いわゆる補完性の原理に基づいて、地域のことは地域の皆さんでお決めになることができる、そういう国と地域の在り方に大きく変えていきたいと、そのように思っておりまして、まずはその第一歩として、地域において不必要な義務付けあるいは枠付け、こういったものを一切廃止をする、やめるということ、さらには権限を地方に移転をさせ、ひも付きの補助金の一括交付金化などを行って財源を手当てをしてまいりたいと、地域主権に向けて工程表というものも用意させていただいて着実に地域主権を進めてまいりたいと考えております。

 その地域活性化についてのお尋ねでございますが、まさに鈴木議員がお話をされましたように、地域の資源を地域で生かす、地産地消というと地域のものを地域で消費するという話でありますが、地域でむしろ生かすという意味での地産地生という活動、発想に対して共感を覚えるものでございます。いわゆる消費だけではなくて様々、例えばお話にありましたように、多様な地域資源あるいは観光資源というものを地域で生かすという取組を政府としても支援をしてまいりたいと考えているところでございます。

 戸別所得補償制度あるいは六次産業化といったものも併せて進めていくことによって、地域の活性化に十分に資する施策を行うことができると考えております。
 地域の活性化についての重ねての御質問でございましたが、これまでの国の地域振興策ということから考えると、選択と集中という視点がやはり欠けていたと申し上げなければなりません。日本中に同じような何とか銀座というようなものを造るような箱物偏重で、地域の個性を伸ばし自立を促してこなかったということを反省をしなければならないと思っておりまして、地方の中心市街地がシャッター通りになってしまっておりますことを考えれば、地域の経済が大変厳しい状況にある、地盤沈下が起きているということは否めない事実だと思っております。

 したがいまして、こういうものを解消していくために、まず一つは、これはNPOなどの新しい公共との連携の下で、特区制度などをうまく活用して、地方の創造力あるいは文化力といったもの、観光なども先ほどお話がありましたが、こういった芽を育てることなどを通じて、地域の資源を十分に活用した地域活性化というものを行うことが必要だと思っております。
 また、どのようにということでございましたので、本年六月を目途に新成長戦略というものを取りまとめることといたしまして、もう内容は十分に御存じでありますのでここで改めて申し上げませんが、地域活性化のための施策に関して抜本的な改善を図ってまいります。

 少子高齢化対策についてでございますが、少子化対策と高齢化対策、今まで従来の政権、ややもするとやはり高齢化に対しては十分な手当てがあるけれども、少子化対策というものがかなり不十分であったということでございまして、そのことからかんがみて、我々は、やはり子育ちというものを社会で支援をするための少子化対策というものに大きな力を与えることが大事だと、そのように考えておりまして、子ども手当あるいは高校の無償化というものを実現してまいりたいと考えております。
 言うまでもありませんが、高齢化の社会対策に対してはその重要性を十分に認識しておるわけでありまして、お年寄りの皆さん方が不安を感じているような医療と、あるいはぼろぼろにされてしまった年金記録問題を解消していく問題、年金の問題の抜本的な改革とか、あるいは介護の問題などにも充実強化に取り組んでいくことが重要であることは、これは論をまたないところでございます。

 それから、今後の教育支援についてでございますが、平成二十二年度におきましては、今お話し申し上げましたように、高校の実質無償化というものを始め、かなり施策の充実を図ってまいりました。文教科学費、先ほど申し上げましたように五・二%増と増えたところでございまして、新しい未来を切り開くという意味におきまして基本となるのはまさに人を育てる教育であることでございまして、今後とも社会全体として教育に大きな資源を振り向けてまいりたいと思っております。

 日本全体の借金についてのお尋ねがございました。
 先ほど一般の御家庭の例でのお話もされたわけでございまして、まさに御指摘のとおり我が国の財政状況は先進国の中で最悪の水準であると、残念ながらこれは事実だと思っております。  こういう中で、しかしながら財政規律をどのように守っていくかと。ぎりぎりのところで国債市場の信認を保たなければならないと思っておりまして、本年の前半には、複数年度を視野に入れたいわゆる中期財政フレームを策定をいたしますとともに、中長期的な財政規律の在り方を含みます財政運営戦略というものを策定してまいりたいと思っております。新政権は大変な多額な国債残高、債務というものを引き継いでスタートをしたわけでございますけれども、財政健全化に向けて大きな道筋を示してまいりたいと思います。

 ただ、これはやはり長期的な視野に立ってみれば、これはいわゆる中央集権的な国の在り方からもう抜本的に地域主権の国家にする、国というものをできるだけ小さくして、地域で自主的にある意味での財源も見出していけるような地域主権国家にしていくことによって最終的な財政の健全化の道筋を付けることができる、私はそのように確信をしているところでございます。

 最後に、国民との肌感覚を共有しながら改革に取り組む決意について述べよという話でございました。
 鈴木議員がお話しされましたように、はだしで田んぼに入って大地を踏み締めていかないと土や水のぬくもりというものを感じることができない、息遣いというものもそこで初めて分かるんだという御指摘は、まさにそのとおりだと思っております。
 新しい政権の最大の原動力は、まさに国民の皆さんのお力によって政権交代ができたわけでありますので、国民の皆さんのお声というものをとことん大事にする政権というものをいかにつくり上げていくかということだと思っております。したがいまして、できる限り現場に、国民の皆様方のところに足を運んでいきながら、生活の場あるいは生産の場の皆様方の御意見というものを徹底的に伺ってまいりたいと、耳を傾けてまいりたいと思っております。

 マニフェストあるいは三党合意は、まさに生活の現場の真摯な声を受け止めて作り上げたものだと、そのようにも考えておりまして、その意味において、まずは二十二年度の予算案の成立と着実な執行というものを行うことが大事でありまして、そのことによって日本丸のかじ取りの重責を果たしていきたい、そのように考えているところでございまして、国民の皆様方の御期待に、山積する課題に正面から挑戦をしながら解決をしてまいりたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をいたさせます。(拍手)

   〔国務大臣原口一博君登壇、拍手〕
○国務大臣(原口一博君)

 鈴木議員にお答えいたします。
 地域主権の実現に向けた取組及びその財源手当てについてお尋ねがございました。
 今日なし得ることに全力を注げ、まさに鈴木議員のこの座右の銘どおり、私たちは、鳩山総理の強力なリーダーシップの下で、今できることはすぐにやろうと地域主権を進めています。
 例えば、義務付け、枠付けの撤廃、これは前原大臣や多くの大臣とも協議をして、例えば公営住宅の基準、これはもう地域で自ら決めるようにできました。国、地方協議の場、これは法制化していきますが、もう実質走っています。また、直轄事業負担金の撤廃、そして国の出先機関の原則廃止、こういったものをスピード感を持ってやっていきたいというふうに思っています。

 また、その中で地域主権を支える財源についてでございますが、まさに鈴木議員がお話しになりましたように、一括交付金化に向けた作業、これ、前に進めています。また、来年度の予算案の中では、十一年ぶりと言われる一兆一千億の交付税の増額、これをやらせていただきました。
 そして同時に、大事なことは、まさに鈴木議員がお話しになりましたように、秋田は本当に豊かなところであります。その地域にある資源、地域自らが自らの富を生み出す地域の創富力というふうに言っておりますが、私は緑の分権改革によってこの地域の創富力を高めてまいりたい。同時に、ブロードバンドを日本全国に引いて、そしてICTの情報通信技術による協働教育によって国民の生産性をはるかに上げていきたい、こういうことを考えております。
 今後とも、地方が自由に使える財源の充実強化に取り組んでまいりますので、御指導をよろしくお願いいたします。
 以上、お答えいたします。(拍手)

   〔国務大臣直嶋正行君登壇、拍手〕
○国務大臣(直嶋正行君)

 私には二問ちょうだいしました。
 まず、地域活性化の具体的な方策、将来ビジョンについてということでございます。
 地域経済の活性化は我が国経済が持続的な経済成長を図っていく上で不可欠であるというふうに思っています。それぞれの地域が持つ強みや特徴を生かして、そして国、地方自治体と産業界が力を合わせて、総力を挙げて地域経済の自立再生、活性化に取り組んでいきたいと思っております。

 具体的には、地方経済産業局もフルに活用させていただいて、地域の産業集積や地域資源といった、地域の強みを生かした今後の地域を支える成長産業群の創出を支援してまいりたいと思っています。
 例えば、秋田県の例で申し上げますと、秋田の地域力を生かした非鉄金属リサイクル基盤の更なる高度化や関連中小企業の競争力の強化に向けて支援をしてまいりたいと思っております。また、農商工連携として、アジア等海外市場における販路開拓、植物工場など、先端技術の活用による農業の生産性向上などを推進してまいりたいと思っております。
 今後、国と地域の連携を更に強化をして、地域経済の自立的発展のための環境整備に取り組んでいきたいと思っております。

 それから二点目は、中小企業の仕事づくりについての質問でございます。
 御指摘のように、中小企業への資金繰り対策だけではなく、仕事が行き届くための施策を進めることが重要だと思っております。まず、そのために、第一に経済全体をまず立て直すことでありまして、その結果として中小企業にも仕事が波及するような施策が必要であります。
 先般の緊急経済対策では、例えば家電のエコポイント制度やエコカー補助金の延長、さらに、新たに住宅版エコポイント制度の創設を行いました。また、中小企業に対する公的金融機関等の貸付金利の引下げも図ることといたしております。

 二点目は、自ら需要を開拓する意欲のある中小企業を後押しするためのものでありまして、中小企業の研究開発や農商工連携の促進などの支援を行うこととしております。
 これらの施策は、全国の中小企業の皆さんに御利用いただいて初めて効果が生まれるものであります。中小企業の皆さんが抱える悩みを少しでも解消し、支援策を有効に活用していただくため、資金繰り、経営支援、雇用調整助成金など、中小企業のあらゆる相談に一か所でお答えするワンストップサービスデーを、昨年末に引き続き全都道府県において本年度末にも開催をしたいと思っております。年末のワンストップサービスデーにおいて、資金繰りのみではなく、例えば知的財産に関する問い合わせも大変たくさんございました。こういった経験も生かして、中小企業の立場に立った支援に全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 今後ともの御協力をお願い申し上げます。(拍手)

   〔国務大臣前原誠司君登壇、拍手〕
○国務大臣(前原誠司君)

 鈴木議員にお答えをいたします。
 高速道路政策についてお尋ねがございました。
 まずは、地域間交流の活性化に向けて、高速道路の原則無料化を段階的に進めていくことにしておりまして、まず六月から平成二十二年度、一千億円の予算の中で約千六百キロの無料化を実施して、その地域経済への効果等を検証をすることとしております。
 また、いわゆるミッシングリンクの解消など、高速道路の早期整備について、地方より大きな要望をいただいているところでございますけれども、今後の高速道路の整備の在り方につきましては、これまでの経緯、あるいは国民各位の全般的な御意見をしっかり伺いながら、必要な事業をできるだけ効率的に行っていくよう、平成二十三年度予算の概算要求まで抜本的な在り方見直しをしていきたいと考えております。(拍手)

   〔国務大臣赤松広隆君登壇、拍手〕
○国務大臣(赤松広隆君)

 鈴木陽悦議員の御質問に、三問お答えを申し上げたいと思います。多少ちょっと時間が掛かるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。
 まず、戸別所得補償制度について、大変な御評価をいただきました。
 これは、実は、半年、一年前にこの制度を大変厳しく批判をしておりました全中を始め農業関係団体からも、すばらしい制度だということで今御評価をいただいていますし、自民党の政策責任者の方からも、まあ詳細なところではいろいろあるにしても、しかし基本的にはこの制度はいいということの評価もいただいているということで、その点について、是非、私どもは、こういう評価の中で、この制度を鳩山内閣のまさに中心の政策として、モデル事業では今年ありますけれども、是非成功させたい、そのためには納得の上で皆さん方がこの制度に参加をしていただきたいというのがまず大原則であります。
 もう中身については御存じですからくどくど言うつもりはありませんけれども、肝心なことは、肝心なことは、この事業は国の事業でやるということなんです、国の事業でやるということ。ですから、国が定めたそれぞれの基準に沿って、それを条件として参加をしていただかなければ、各県が勝手に条件やその入るための要件を設定してやるということにはなっていないということを是非御理解をいただきたいと思います。

 それから、旧来の農政と一体どこが違うのか、自民党の農政とどこが違うのかとよく聞かれます。私は、一言で言えば、今までの農政が作らせない農政であったとしたら、今回の農政は作る農政、そういう農政の基本的な違いがあるんだということを申し上げております。
 一つは、一つは、これまでのような生産調整について、強制力はありません、強制力はありません。この制度に参加したくなければ入らなくたっていいんです。入りたい人だけがどうぞ納得の上で自主的に入ってくださいというのがこの制度であります。
 ですから、今、鈴木先生の地元の秋田の問題も出ましたけれども、秋田の皆さん方には、この制度の大原則は、ペナルティーは科さない、過去何をやってきた、過去協力してきた、してこない、そういうことは横に置いて、とにかくやりたい人が、農業に意欲を持つ人はすべてこれに参加をしてください、ただ条件は一つありますよ。必ず決めた生産数量目標だけは、これは新たに入ってくる人たちも含めて必ずきちっと守ってくださいということが条件になっているわけでございます。

 有名なあの八郎潟のまさに国家事業として進めた八郎潟干拓、その中での大潟村のこの問題、この大潟村については、御存じのとおり、四十年間自民党の農政に反対して、裁判やって、逮捕までされて、そして一貫して減反に反対をしてきた人たちがいます。どちらがいいとか悪いとかではなくて、そういう歴史的な経過があります。しかし、こういう人たちも含めて、今度の制度、この制度に是非参加させてほしい、生産数量、昔でいう減反調整にも従うので、是非これに参加をさせてほしいということで、結果的には、約三百世帯ありますが、全員がこの制度に参加をするということを決めていただきました。

 その結果、その結果、今まで減反に従わないわけですから、作り放題作っていたこの数量が約二十万俵、あの大潟村だけで二十万俵、もう減るんです。だから、需給が締まるんです。その結果、今まで減反政策に協力していただいた方も、あるいは協力してこなかった方も、共に納得の上で、納得の上でこれからの将来に夢と希望を持って頑張れる、そういう制度になったということを是非御理解をいただいていきたいと思います。

 それから、一つだけ誤解があるといけませんので言っておきますが、地方協議会がいろいろ分担、その振り分けをするのに、国が口を出したろう、農水大臣が余分なこと言ったろうということがあろうと思いますが、私は易しく申し上げたのは、自分たちだけは六五%作りますよと、新規に来た君たちは三八%しか作っちゃいけません、それはないでしょうと、それはこの制度の趣旨に、大原則に反しますよと。ですから、しっかりと納得の上で、両方が納得する数量を決めてくださいということを申し上げて、結果的にはそういう中身になって、みんな納得して、そしてやろうと、参加しようということに合意をしたということを御承知おきをいただきたいと思います。

 二つ目、土地改良の削減について申し上げます。
 これはコンクリートから人への理念に立って、農業関係予算をむしろ農業を直接支援をする事業としてやっていこう、直接農業者に対して重点的に配分をしていこうということで決めたものでございます。
 こうした農業関係予算の大転換の中で、いわゆる土地改良事業については予算額の厳しい縮減を図りまして、対前年度比で三六・九%ということに大幅にカットをいたしました。額にして二千百二十九億円でございます。この限られた予算の中では、最低限しなければならない食料の安定供給に不可欠な農業水利施設の更新、あるいは農地の排水対策に重点化をして使っていきたい、執行していきたい、あるいは事業効果が即効性があると見込まれる箇所に予算を重点的に配分をしていきたい、このように思っております。

 今、新しく農水大臣になって感じますことは、ダムを造ったけれども水がたまらないダムだとか、あるいは水をためてもあっという間に漏れていくダム、そういういわゆる無駄な公共事業や、あるいは問題の多い公共事業がいかに今日まで多かったかということを、残念ですけれども、見る機会が多うございます。その結果、この度、農水省といたしましては、新規に農業ダムにつきましては今後造らないということも決めさせていただきました。他方、しかし、そうはいっても、それぞれ全国の地域には、公共事業イコール悪ではありません。本当に必要な公共事業もあるんです。

 しかし、じゃ、それは今この削減された予算であとどうするのかということになるわけですから、それについては今期新たに、今年初めてでございますけれども、農山漁村地域振興交付金という一千五百億円、これを公共事業のためにということで農業土木用に確保をいたしました。ですから、各地方が必要なものがあればどんどん申請していただいて、この一千五百億円を活用をいただきたいと思います。

 それからもう一つは、これは原口総務大臣の所管になりますけれども、地方が使いやすいお金ということで、地域活性化・きめ細かな臨時交付金五千億円ということで、これらについてもこうした事業の執行に使っていただこうということで、これも用意をさせていただいておりますので、今カットした分につきましては、これらの二つの交付金制度を使っていただければ本当に必要なものについては十分対応できるということをお話を申し上げておきたいと思います。

 あと、自給率の向上については、これは前政権では四五%の自給率でありましたけれども、私どもは今度これを五〇%ということで設定をさせていただきます。具体的な方策につきましては、三月に決めます食料・農業・農村基本計画の中で明らかにしたいと思っておりますので、今日のところは詳細に触れることはやめたいと思っています。
 なお、この食料自給率向上のためには、六次産業化の事業、生産、加工、流通、販売、これとの非常な大きな連関があるということだけ申し上げて、私からの答弁といたします。(拍手)


▲ページトップへ
Copyright (C) 2009 Youetsu Suzuki All rights reserved.